同窓会活動のご案内

湯島酒研究会

開催日時 2017年4月15日(土)
会場 お茶の水医学会館8F
報告者 林 承弘(医24・昭51卒)

 湯島酒研究会は今を遡る45年前の教養時代、生物の寺川教授を顧問として発足しました。おもに51、52卒の医科・歯科の学生が中心で、体力勝負でバカ飲みした学生時代そして卒後も出身地を巡る酒研ツアー等、あちこちを飲み歩きました。メンバーの出身地にゆかりのある酒蔵ツアーでは、湯島酒研の団体名で申込むと部長級の人が応対に出てきて、醸造過程等の詳しい説明をしてくれます。実際、酒研とは名ばかりで、学生時代そして卒後しばらくは、メンバーはただ酒を飲んで騒げればよかった訳で、酒の事は誰もよくわかりません。そんな中、きのこ研究の第一人者あった顧問の寺川教授が、窓口になって対応してくれ、そのお蔭で、何とか恰好がついた形でした。
 今は「田酒」という銘柄で、全国的にその名をとどろかせている青森の西田酒造店にも足を運びました。まさに田んぼの中の一軒家の歴史ある佇まいでした。これほど有名になるとは思いもしませんでしたが、山廃仕込みという言葉を初めて聞いたのも、確か、この蔵だったように思います。今でこそ本醸造、純米酒、吟醸、大吟醸、特別純米、特別本醸造などいくつも種類がありますが、当時は特級、1級、2級の3種類だけで、吟醸、純米大吟醸など、しゃれたお酒は流通していませんでした。ここ20年位でしょうか、吟醸酒があちこちの蔵で競うように出され、美味しい酒が多く出回るようになりました。もっとも最近はどこの蔵でもそうですが、純米吟醸や大吟醸など売れ筋は、ほとんど東京等他県輸出用であり、地元の人はあまり口にできません。
 酒研自体はいくつかのいろいろ変遷を経てしばらく活動を休止していましたが、数年前より復活し、毎年1回春先に都内で開催しています。今回は、同窓会館未体験の会員がいたり、また酒持込み可であることも聞いていたため、折角だから同窓会館で飲もうということになりました。会場のお茶の水医学会館8Fでは、一同、わが家に帰ったような安堵感に包まれ、思い思いの酒に酔いました。今回は、会員がいろいろ持ち寄ってくれたお蔭で、そこそこの銘酒を楽しむことができました。日本酒は福井の「黒龍」、新潟の「八海山」、焼酎は宮崎の「百年の孤独」、大分の「耶馬美人」等です。特に好評だったのは、世界大会で金賞をとった埼玉秩父の「イチローズモルト」です。2年前の朝ドラ「マッサン」効果も追い風となり、上海のオークションでカードシリーズが54本すべて揃って、6,400万円という、とんでもない値がついたこともあります。ちなみに家に買い置きしていたイチローズモルトをネットで調べると、その中の2~3本が何と数十万にもなっていました。
 飲み進むと話題はいつも、学生時代のばか騒ぎになります。当時本八幡にあった鮒中で第1回酒研が開かれました。教養1,2年の学生および教授連を併せ50名くらい参加したでしょうか。酒の飲み方を知らない一気飲みで、1人は急性アルコール中毒で倒れ、他の数名は教養合宿所に帰ってから数日間、寝込む羽目に。さらに本八幡から市川までの帰りのJR電車内では、あまりの喧騒に居合わせた乗客が別車両に乗り移り、列車1両を完全に占拠する形になりました。今では考えらない、若さゆえ許された時代背景がありました。
 第1回酒研は大勢が参加してくれたものの、二回目以降は恐れをなし、10数名の少数精鋭部隊のみが残り現在に至っております。時を経て酒量はかなり落ちましたが、反面、ゆっくり楽しみながら飲むことができるようになりました。そして少しは酒の味はわかるようになったと、皆、思い込んでいます。定かではありません。
『楽しく酒を! 飲んで飲まれるな!』が、こよなく酒を愛でた故・寺川教授の教えです。

参加者

○平成29年4月15日酒研参加者
医学部:金田 昭、小林秀紀、滝澤秀次郎、武内幾夫、林 承弘
歯学部:近藤隆彦、高橋秀直、谷川省三、安村、庸、青野弘美、増田元三郎、佐野好孝

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